網膜・硝子体疾患 専門知識ページ

FDTスクリーナー

網膜神経細胞節の最も余剰性が低いとされる大型細胞系内のメカニズムに直接作用し、これらの部位が障害を受けた部位に呼応する視野欠損を効率良く検出します。そのため、緑内障性の視野欠損がより早期の段階で検出可能とされます。
検査時間がスクリーニングテストで片眼わずか30秒程度、閾値テストでは片眼4分程度で終了し、患者様にかかる身体的・心理的不安も軽減できます。
検査も、暗室ではなく、通常の検査室で行えます。

検査方法

まず器械の前の椅子に座って『応答ボタン』を持っていただきます。
次に、姿勢が楽な高さになるように器械を調整いたします。
額当てに額を付けて下さい。中の四角な白い画面を覗いて下さい。中央に黒い点が一つありますので、それを見ていていただきます。
画面のあちこちで時々"ブルブル揺れる"あるいは"チラチラ震える"のが解りましたら手に持っているボタンを押して下さい。(揺れ・ちらつきは小さく揺れるなものや大きく震えるものが有り、全てが認識できるとは限りません)
大切なのは白い画面中央の黒い点をじっと見ていていただく事です。
この器械の難点は『応答ボタン』を押した時の感触がほとんど無いということですが、確実にしっかり押して下さい。
覗いたらまず、白い画面の四隅が見えることを確認して下さい。すでに画面のあちらこちらでチラチラ縦縞の模様が揺れいるはずですので、練習のつもりで手に持ったボタンを押してみましょう。(押したらすぐに離して下さい)
周辺で(時には中心で)チラチラ揺れる縞模様のようなものが動いたのがわかったらボタンを押して下さい。

実際に覗いて見える画像

なぜFDTなのか?

緑内障のスクリーニングにFDTを用いるのには理由があります。
緑内障は視神経が障害され、視野に影響を及ぼす病気です。しかしながら、初期の段階では大きな物体や急激に変化する視標に反応する細胞から障害を受けます。したがって光視標を用いて検査を行うと、明るさや視標の面積を変化させ感度の定量が可能ですが、初期の変化を掴む事が困難です。
その点FDTは正弦波格子模様(白と黒の縞模様)を交互に反転させたものを視標にすることで初期に障害される細胞に関与する刺激を与え検査をしますので、緑内障のスクリーニングに適していると言われています。

視野結果の表れ方

こちらが、視野異常の検出されない、正常な右目の結果です。
検査を行った16個すべてのブロックにおいて異常は検出されていないのがわかります。
検査の信頼性は
下のFIXATION ERRS(固視不良)
FALSE POS ERRSS(偽陽性)
の数値を参考にします。
固視不良とは、検査中中心の固視点以外に目線が動いてしまう事で、偽陽性とは何の視標も出ていない時にボタンを押してしまう事です。

この固視不良と偽陽性は機械が検査中に3回ずつチェックを行います。
信頼性の低い場合は再検査を行うこともあります。また、右の黒い点はマリオット盲点は誰にでもある見えないスポットで、眼の奥網膜の視神経乳頭という部分にあたります。
こちらが視野異常の検出された左目の結果です。
一番右上のブロックが偏差確立プロットの1%以下、他の3ブロックが2%以下で検出されています。

偏差確立プロットは各ブロックにおける年齢別の健常値との際の差異の標準偏差を示し、パーセンテージが低いほど異常性の確立も高くなります。

ただし、緑内障でない方でも右のような結果が得られる場合もあります。
理由としては不慣れである場合や、先に検査を行った残像が残っている場合が考えられます。
当院ではこういったケースを見分けるために、片目の検査の後5分ほど残像を消す時間を設けたり、右のような結果が検出された場合に再検査を行っています。

視野検査を行うにあたって

片目の視野に異常が出はじめても、もう片方の正常な目が欠損した部分の情報を補ってしまうので、視野の異常は気付きにくい事が多いとされています。
日本人は40歳以上の方の17人に1人は緑内障であると言われています。
検査をご希望の方、症状が気になる方はスタッフ、医師にご相談ください。

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