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網膜中心静脈閉塞症(CRVO)

網膜中心静脈閉塞症の症状、原因の説明です。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)とは

網膜には動脈と静脈が網目のように走っており、網膜に栄養を供給する役割を果たしています。
この網膜静脈の血液の流れが、何らかの原因で途絶えてしまう症状を網膜静脈閉塞症と言います。網膜静脈閉塞症は糖尿病とならんで眼底出血を引き起こす代表的な疾患です。
網膜静脈閉塞症は、静脈の閉塞が起きた場所によって2種類あり、網膜静脈の中心、視神経乳頭部で静脈が閉塞した場合を「網膜中心静脈閉塞症」と呼び、視神経乳頭から4方向に大きく枝分かれしている静脈のうちのいずれかに閉塞が起こった場合を「網膜分枝静脈閉塞症」と呼びます。
網膜中心静脈閉塞症には、高血圧や動脈硬化が原因で起きる虚血性と、炎症が原因となるうっ血性の2種類があります。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の主な症状

網膜中心静脈閉塞症は、網膜静脈の根元が閉塞するため、網膜全体に浮腫や出血を起こします。浮腫や出血によって視野障害が発生する他、浮腫等が網膜の中心である黄斑部にかかるため視力障害も引き起こします。
出血等は徐々に治まっていきますが、黄斑浮腫に変性したり、静脈から分岐する黄斑部への血流が再開しない(血管自体が消失した場合)、視力障害が残る事もあります。
また静脈根元の閉塞により、網膜上の血管への血流が途絶えることによって、新生血管が発生すると、発症後3カ月から1年以上も経ち、症状が落ち着いた慢性期になってから、硝子体出血や血管新生緑内障、網膜剥離などの合併症が起きてくる場合があります。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の主な原因

網膜静脈閉塞症は、高血圧や動脈硬化の50歳以上の方によく見られます。
これは、高血圧や動脈硬化は網膜の血管に影響を及ぼしやすいためです。
高血圧等のほかに、血管の炎症や糖尿病などの血栓がつまりやすい病気がある場合にも、発症しやすくなります。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の検査法

眼底検査

眼底にある網膜の状態をくわしく調べるために行います。検査の前に目薬をさして瞳孔を開き、検眼鏡を通じて主に視神経や網膜を観察する検査です。眼底疾患の有無を調べることが出来ます。検査の前に目薬をさして瞳孔を開きます。まぶしさを感じたり近くが見えづらい状態が約3~6時間続きますが、自然に元に戻ります。

OCT(光干渉断層計)

近赤外線を利用した眼底の検査機器で、これまで行えなかった網膜の断面の観察が出来るようになり、網膜疾患、特に黄斑部病変の精密な診断が早期かつ正確に行うことができます。

網膜中心静脈閉塞症(CRVO)の治療方法

急性期

閉塞した血管に血流を再開させるため、血栓溶解薬や網膜循環改善薬が用いられます。
これに続いて、眼底出血や網膜浮腫をできるだけ早く消失させるため、レーザー光凝固術が施される場合があります。
急性期の治療で大切なことは、静脈閉塞後できるだけ早く治療を開始することです。

慢性期

治療の主目的は、合併症の予防に移ります。
網膜無血管野があれば、レーザー光凝固術で酸素や栄養の必要量を減らし、新生血管発生を促す物質を放出させないようにします。血流改善のため、引き続き網膜循環改善薬が使われることもあります。
同時に、静脈閉塞が起きる最初の原因となった病気(主に高血圧)を治療し、再発を防ぐことも重要です。他の眼科疾患から症状が出る場合もありますので、気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。

レーザー光凝固術

裂孔、円孔の周囲をレーザーで焼いて固めそれ以上広がったり、そこから硝子体の水分が網膜の下に入り込まないようにします。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。

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